▲ファッションセンターしまむらは全国に1000店舗以上。それぞれの店舗は本部とオンラインで結ばれている
他の衣料専門店の多くは、商品の発注や在庫管理といった複雑な判断を伴う作業は、人間が行っていることがほとんどです そこで活躍するのは店長をはじめとするいわゆるベテラン勢。彼らは、長年のキャリアにおけるノウハウの蓄積から、売れ筋商品などを考えて、数字をたたき出しています
しかし、ファッションセンターしまむらは、そのように本来、人間が行うべきに思える作業のほとんどをコンピューターに任せています。そこでは、しまむら本部のPOSシステムが稼働。しまむらのPOSシステムは、しまむら各店舗における各商品の状況をデータ化し把握しています。しまむらの商品は、一商品ごとに、納品場所や在庫数、売上数などが、しまむらのPOSシステムによって終始管理されているのです。
しまむら本部のPOSシステムは、それぞれの商品を売り切るために、適正な在庫数や値段を自動算出します。値段については、売れ残りそうな商品があるならば、コンピューターが自動的に値下げをするか否か判断を下します。また、他のしまむらの店舗で売れそうな商品ならば、その商品をその店舗に移送するよう指示を出します。そこでは、各店舗における在庫と販売数のバランスを保つようにコンピューターによる自動計算がなされています。在庫を保ちつつ、売れにくい商品を他の店舗に移動させ、新しい商品を入荷。または、商品が売れた場合、在庫が品薄にならないように、新しい商品を自動発注。
一アイテムごとにその状況を把握するしまむらのPOSシステムからだこそ、人間が発注するよりも格段に高い確率で商品は売り切ることができるのだといいます。ただ、しまむらのPOSシステムも万全ではありません。たとえば、天候や季節の変化までは計算できないからです。または、コンピューターはいつ誤作動するかわかりません。そういった調整や管理は、やはり人間の判断力が有効になってきます。