洋服店のファッションセンターしまむらは、ここ数年、東京23区や大阪市内にも店舗を増やしていますが、全国1300店舗以上あるしまむらの店舗の多くは、地方の郊外に集中しています。しかもその店舗の多くは、鉄道駅の近隣というよりは、幹線道路から一本脇に入ったような、いわゆるB級の地にあります。なかには最寄り駅から徒歩30分近くもかかるしまむらの店舗もあるほどです。
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▲洋服店のファッションセンターしまむらは地方の郊外に立地する店舗が多い

一見すると、集客に不利な場所に店舗を立ててもったいないと思うかもしれませんが、ファッションセンターしまむらはそのような店舗展開で成功してきました。一体その要因は何なのでしょうか?

アパレル関係の店(洋服店)の多くは、駅ビルや駅前など、いわゆるA級の地に店舗を構えていることがほとんどです なぜなら、洋服店は人の集まる場所ではお客がたくさん入り利益が上がるからです。その点を考えたとき、ファッションセンタ−しまむらの店舗は、「こんな目立たない地で売り上げは上がるのかな?」と心配になるほどです。

しかし、ファッションセンターしまむらは、それぞれの店舗で着実に利益を上げており、衣料専門店においては、ユニクロに次ぐ全国第2位の売り上げを誇っています。

ファッションセンターしまむらを運営する株式会社しまむらが地方の郊外に着目し、店舗を増やしてきたこと、そこには 明確な戦略がありました。それは、経費を削減しながら着実に小さい利益を積み重ねるという前向きな戦略でした。

ユニクロをはじめとする洋服店の多くは、人が集まる都会を中心に店舗を構えています。そしてテレビCMやファッション雑誌などに派手な広告を打って、積極的にお客を集めています。確かに、東京の渋谷や原宿といった人々がひしめき合う場所で洋服店を構えたら自然とお客は入店しますし、ファッションに関心の高い若者もたくさん集まってくるでしょう。ですから、莫大な売り上げをあげられる可能性に満ちているわけです。しかし、そういった都市部は家賃が高く、ライバルが多いというデメリットもあります。
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▲洋服店のファッションセンターしまむら高田馬場店。近年は東京の都心部にも進出

一方、敢えてそれとは逆の戦略をとったのが、洋服店のファッションセンターしまむらでした。しまむらは、そういった家賃が高くて競争の激しい都市部を敢えて避け、ライバルがほとんどいない地方の郊外に存在する小さな商圏を制圧することに力を注いだのです。

洋服店の多くが地方の郊外に店舗を構えない理由、それは言うまでもありませんが、地方の商圏の規模が小さいためです。どんなにファッション性の高い商品を安く売ったところで、買い手となる消費者の人口が少なければ、大きな利益が見込まれないわけですから。

しかし、地方の郊外に店舗を構えることにはいくつかのメリットもあります。そのひとつは家賃です。地方の郊外の土地は、東京23区や大阪市内などの都市部と比べて格段に家賃が安いのです。また、ライバルとなるような洋服店もほとんど存在しないため、一人勝ちをできるのです。

さらに、地方の郊外は、派手な宣伝をしなくとも、比較的容易にお客を集められるというメリットもあります。というのは、地方では、住民同士がコミュニティをつくっており、近所同士の結びつきも強いため、口コミが起こりやすいのです。「しまむら」と書かれた大看板を立てて、お新聞の折込チラシなどで宣伝をしたら、地方の人々は比較的簡単に集まってくるのだそうです。さらに口コミが起きて自然に広がっていくため、大きな宣伝をしなくとも、お客が増えていくというわけです。

洋服店のファッションセンターしまむらは、そのように、地方の郊外に店舗を構えるメリットにいち早く気づき、そこから得られる利益を着実にものにしてきました。いわば、他の洋服店が気づかなかった盲点に気づいたのがしまむらだったというわけです。
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▲洋服店のファッションセンターしまむらの看板。遠くからも目立つ

洋服店のファッションセンターしまむらは、そのように、派手さはなくとも、利益を着実に挙げていったのです。確かに洋服店のファッションセンターしまむら一店舗あたりの利益は少ないかもしれません。また、商品の価格がきわめて安いので、粗利も多くはないかもしれません。しかし、全国に点在する1300を越える店舗数のトータルで算出したとき、その売り上げは、しまむらグループ全体で5000億円近くに上り、ファッション部門ではユニクロに次ぐ全国第2位という数字になるのです。しかも、洋服店のファッションセンターしまむらの店舗それぞれが持つ小さな商圏の多くは、しまむらが一人勝ち状態のため、ライバル店との勝負に負けて赤字になるといったケースもほとんどありません。

「地方の土地で少ない利益を着実に挙げる」。一見すると地味で泥臭い展開をとってきた、洋服店のファッションセンターしまむら。しかしその利益の積み重ねは、今やファッション業界の王者、ユニクロをも脅かす存在にまでなりました。そんな洋服店のファッションセンターしまむらは、近年、いよいよ東京23区の山手線内をはじめとする都心部への進出を構想中。このまま、洋服店のファッションセンターしまむらが都市部も制圧してしまうのか、それとも他の洋服店が商圏を守るのか?都市部でのアパレル業界の合戦に目が離せません。

子供さんがいるご家庭では、子供は成長が早くすぐに服が着られなくなってしまうので、安くて品質が良いものを揃えられればいいですね

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季節ごとに行われるセールで、季節外れの衣類を安く買って来年用にとっておけば、節約できたりします

婦人服や紳士服、子供服をはじめとする衣類や靴類、寝具などは、私たちが豊かで快適な生活を送るうえで欠かせないものです。ファッションセンターしまむらの場合、基本的に1点ものが中心で、他の店舗を探しても同じような衣類が見つかることはなかなかありません。それだけに、他の人と服装がかぶりにくいというメリットもあることでしょう。それに加え、自分だけのオリジナリティあふれる組み合わせのコーデを楽しむことができる楽しさもあろうと思います。それがひとりひとりの個性を輝かせることにもつながるような気もします。お値打ちの商品であっても思いもよらないほど安価で販売されているケースもあります。特に季節外れのワゴン商品は掘り出し物の宝庫。そんな掘り出し物を探すことも含めてさまざまな店舗を巡ってみると、買い物の楽しみ方は無限大だといえるかもしれません。
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洋服や靴、寝具の素材はさまざま。コーディネートを楽しみつつ自分に合った使い勝手のよいものを選ぶことができるとよいですね。
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