▲しまむらは自社内で物流システムまでも構築
そんななか、ファッションセンターしまむらは、経費を少しでも削減するために、「商品の配送も自社でやってしまおう」という大胆な発想にでます そして藤原会長をはじめ、物流について徹底的に探求し、トラックを数十台購入。そしてついに、しまむらの自社内に物流システムを構築してしまいました。ファッションセンターしまむらは他社が真似ようと思っても真似できないとしばしばいわれますが、しまむらの「物流システム」もこれもそのひとつでしょう。
しまむらの物流システムは一体どのような仕組みになっているのでしょうか?それを説明するには、商品の流れをおさえることが必要です。ファションセンターしまむらは商品をどこから仕入れてくるかというと、500件を超える取引先からです。婦人服、紳士服、靴下、ふとんカバーほか、仕入れる商品は多岐にわたっています。まずその取引先から、しまむらのバイヤーが目利きをして売れそうな商品を買い付けます。そして、それらの商品が運ばれるのは全国に6ヶ所あるしまむらの「物流センター」です。
しまむらの「物流センター」は倉庫としての役割とともに 商品を仕分ける作業も担っています。しまむらの「物流センター」に到着した商品は、機械により高速で仕分けられ、全国に散らばるファッションセンターしまむらの各店舗に配送されていくのです。さらに、ファッションセンターしまむらの各店舗では、商品の売れ行きに応じて、店舗間で数点単位の商品を配送しあいながら完売を目指すのです。
そういった煩雑な配送を繰り返し行っていれば、本来ならば多額の送料がかかり経営を圧迫するでしょう。しかしファッションセンターしまむらはそれを可能にしています。なぜなら、しまむらは物流のすべてを自社内で行っているからです。外部の配送業者と違って自社内の物流システムをつかって発送するなら、送料は原価のみ(荷物一個あたり60円ほど)というわけです。つまり、大量の商品をどこに運ぼうと、ファッションセンターしまむらは激安で運べてしまうのです。結果的に、ファッションセンターしまむらでは商品が次々と売れて回転率も高まっていくのです。

