私自身も消費税8%導入後、そういった違和感を感じることがありました。たとえば、先日、大型家電量販店で蛍光灯を購入したのですが、レジに商品を運んだとき「あれ?値段間違ってない?」と思い店員さんに「この蛍光灯、もっと安かったと思うのですが商品間違っていません?」と質問したことがありました。というのは、その蛍光灯のラベルに表示されている値段より高い金額を店員さんは請求してきたからです。
しかし、私の店員さんは「いえ、この値段で間違いございません。今一度ご確認ください」と答えました。そして、店員さんに促されるままに よくよくその商品のラベルを見たところ、大きく表示されている値段は本体の税抜き価格で、8%の消費税を上乗せした税込価格が、本体価格の下に小さく表示されていました。
消費税8%が導入される前までは、家電量販店でも基本的には税込み価格で商品は表示されていたので、私はつい、大きく表示されている「税抜き価格」が商品の値段だと錯覚してしまったのです。なるほどなあと思いつつも、どこか煙に巻かれたような気分になりました。
一方、ファッションセンターしまむらの消費税対応はどうだったかというと、消費税8%が導入された後も、従来どおり、「税込み価格」で全商品の値段を表示しているようです。私はそれを知り、ファッションセンターしまむらの消費税対応のほうが、消費者にとって良心的だな思いました。なぜなら、消費者が税抜き価格を見てそれが商品の値段だと錯覚するリスクを事前に回避しているからです、
確かに、税込み価格を表示することは、店舗にとっては、商品に割高感を感じさせ、消費者の購買意欲を減退させることにつながるかもしれません。しかし、税抜き価格を商品の価格だと錯覚してレジに足を運んだときにはじめて、大きく表示されていたのが税抜き価格だったことを知ることを考えたら、しまむらの値段表示は、消費者の目線にきっちり合っていると思うのです。
消費税8%導入後も、従来どおり「税込み価格」を堂々と表示するファッションセンターしまむらの消費税対応。そこには、割高感のある値段表示でも商品を売り切り利益を確実に出すファッションセンターしまむらの強い自信がうかがえます。一体、この税込み価格の表示がどのように、ファッションセンターしまむらの売上に影響を及ぼすのか、それとも影響はないのか今後の動向に注目です。